庭の設計に際しては、次の事項を検討します。
【主木、中木、下木】
庭木は、使う目的によって、また、木本来の性格から、主木、中木、下木と区別されます。庭のどの部分に、どのような木を、どのような形で使うか、が庭を形づくっていく上で決められていきます。
庭の中心となる木を主木といいます。全体のポイントになって、庭をしめます。
マツ、マキ、スギ、ヤマモモ、ツゲなどがそれにあたります。
中木は庭を構成する役目を持ちます。植木の大部分がこの中木にあたります。モチ、サザンカ、コナラ、コブシ、ツバキ、サクラなどがこの範疇に入ります。
下木は、主木、中木を引き立たせる役目をし、潅木のほとんどが下木となります。ミズキ、ユキヤナギ、レンギョウ、ツツジ類、ヒイラギナンテン、ヒサカキ、サツキ、アセビなどが入ります。
【陰樹と陽樹】
庭木には日陰、半日陰を好む陰樹と日当たりを好む陽樹とがあります。それぞれ建物と庭の取りようで、一日のうちどれくらい日が差すかを考慮した上で、使用する木を決めた方がよいでしょう。
【植える際の注意】
基本的に三年くらいの生長を考えて植えていきます。つくった当初の見栄えばかり追っていくと、三年後には混み過ぎてしまうということになります。風通しが悪く、病害虫の発生原因ともなり、管理上とても面倒になります。また、生長の度合いの異なる木があるので、将来の高さも考えに入れないと、現在の高い木と低い木とが逆になって、感じが違ってしまうことになります。